今回のテーマは「デービーバックファイト編」についてです。
デービーバックファイト編には意外にも不評の声も上がっているのですが、なぜそんなに評価が低いのでしょうか。
今回は、デービーバックファイト編の評価がなぜ低いかについて調べてみました!
デービーバックファイト編とは?


デービーバックファイト編では、空島から帰還した麦わらの一味がロングリングロングランドで、フォクシー海賊団との仲間をかけた海賊のゲーム「デービーバックファイト」を行います。
フォクシー海賊団とは…
フォクシーを首領(船長)とする海賊団です。
団員は全員マスク付の帽子をかぶっています。
フォクシーは乗組員をかけて戦う「デービーバックファイト」が好きで、負けた相手から集めた船員が多く、バラエティに富んだ面子となっています。
具体的な特徴は以下のとおり。
- 魚人や魚巨人など様々な人種がいる
- 女性の乗組員も多い
- チアリーダーや船大工など職業も様々
登場したデービーバッグ編では最終的に麦わらの一味に敗北し、海賊旗をルフィによって上書かれています。
フォクシー自体は懸賞金2400万ベリーで、超人系(パラミシア)悪魔の実「ノロノロの実」の能力者です。
ノロノロの実は、体から相手や物体を30秒間ノロマにさせることができるビームを発することができる能力です。
デービーバックファイトとは…
伝説の海賊デービー・ジョーンズにちなんで行われる海賊同士のゲームです。
勝者は敗者から仲間や海賊旗を奪うことができます。
競う内容は様々で、奪われた仲間を次の試合で奪い返すこともできます。
しかし、海賊旗を奪われた場合は、二度と奪い返すことができません。
評価が低い理由は?


ネット等であまり評判のよくないデービーバックファイト編ですが、その主だった理由は以下のようです。
- 感動するエピソードがない
- 前後のエピソードに比べて内容が薄い
- ギャグ色が強すぎる
- 得るものも失ったものもない
- 伏線らしきものもない
- 話も短く、必要性を感じない
- フォクシーが強くない
調べてみると、「デービーバックファイト編がまったく面白くない」、「キャラクターが魅力的ではない」というよりは、「なぜこの話が挟まれたのか?」という必要性を感じないことからのマイナス意見が多かったように思えます。
個人的には、サラっとよめてそこまで嫌な感じもしなかったのですが、このデービーバックファイト編の前が「空島編」そしてあとが「ウォーターセブン編」と人気が高く、ストーリー性も高いエピソードに挟まれてしまったのも評価の低さにつながってしまったのかもしれません。
確かに、空島編・ウォーターセブン編のインパクトはかなり大きかったですし、いずれも感動的な要素も、伏線も、ストーリーの重要性も強いエピソードとなっています。
個人的には、重いエピソードが続いた箸休めエピソードのようにも思えましたし、ネットでみた「ウォーターセブン編」「エニエス・ロビー編」に入り、ニコ・ロビンが仲間を抜ける前に再度「仲間」を意識させるためのエピソードではないか?という意見がしっくりくるように思えます。
デービーバックファイト編の最後に青雉(クザン)がロビンの元を訪れているのもその前触れを思わせます。
また、ルフィのこのセリフも、ウォーターセブン~エニエス・ロビー編にかけたロビンをめぐるエピソードへの伏線にも感じますね。
また、デービーバックファイト編には、このほかに名シーンがいくつかあります。
1つ目がこちら、フォクシー海賊団の船員とされてしまったチョッパー。チョッパーはフォクシー海賊団入りを拒み、助けを求めますが…。
そこをゾロが一喝します。
ウソップやチョッパーの精神力が、まだ他のメンバーに比べ劣っていた時期のこのセリフは、チョッパーにかなり刺さったのではないでしょうか。「仲間を信じる」「自分の選択は自分の責任」という今の麦わらの一味全員がもっている強さをチョッパーが得た瞬間でもあると思えます。
また、ずっといがみ合っていたゾロとサンジが力を合わせたのもこのデービーバックファイト編でした。
そう考えると、ここからのウォーターセブン編、エニエス・ロビー編に向けて、麦わらの一味が「仲間」として変化した重要なエピソードであったともいえるのではないでしょうか。
魚人島編も実は不評だった?


ネットではデービーバックファイト編と同じく、魚人島編もあまり評価が高くないようです。主だった理由は以下のとおりです。
- セリフや説明が多い
- ホーディに魅力を感じない
- ストーリーに既視感を感じる
- 登場キャラクターが多すぎる
魚人島編では古代兵器「ポセイドン」であるしらほし姫との出会いや、ジンベエの仲間入り、箱舟「ノア」の登場など、重要なキーワードがちりばめられていましたが、逆にその「情報量の多さ」が登場キャラクターの多さやセリフの多さに出てしまい、「読むのが疲れる」「うんざりしてしまった」といったネガティブな意見につながったようです。
また、麦わらの一味が2年間の修業期間を終えたにも関わらず、ES(エネルギーステロイド)の力に頼ったホーディに手こずり、そのホーディもそこまでキャラクター性が高くなかったことから、がっかりしてしまったファンや、これまでにも父親や母親を亡くすエピソードが多くあったため、オトヒメの死に嫌悪をしめすファンもいたようです。
しかし、前述でも述べたとおり、ワンピースの本筋として大切であろう「古代兵器ポセイドン」「ジンベエの仲間入り」「箱舟ノア」が登場した魚人島編は、ワンピースにとってなくてはならないエピソードであったことは間違いないでしょう。
また、かつて魚人島を訪れた天竜人「ミョスガルド聖」が世界会議編でしらほし姫を助けたり、ルフィが魚人島でもらった宝箱により、ホールケーキアイランド編で窮地を脱したりと、後々の重要な伏線も多く存在しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
長く連載しており、多くの読者がいればそれぞれの評価が分かれても不思議ではありません。
たしかに、自分自身の期待値や想定を裏切られると、どうしてもがっかりしてしまうものですが、時間をおいて今一度読み返すと、そのエピソードのよさに後から気づくこともあるかもしれませんね。