「弱ェ奴は死に方も選べねエ」
かなりインパクトのあるセリフの1つですが、このセリフは誰が言ったものかわかりますか?
実は、このセリフは二人のキャラクターが発しているのです。
今回はこのセリフについて、考察してみました!
1人目:トラガルファー・ロー

ローの中でも印象的なセリフだよね

かなりインパクトあったね

このセリフを口にした1人目というのが、トラガルファー・ローです。
最悪の世代と呼ばれる1人で、ハートの海賊団船長です。
新世界編では王下七武海となっていましたが、麦わらの一味と同盟を結んでドンキホーテ・ドフラミンゴと戦ったことで除名されています。
懸賞金は5億ベリーです。
本名は「トラファルガー・D・ワーテル・ロー」で、「Dの意思を継ぐもの」とされています。また、「ワーテル」は忌み名とされていますが詳細については明らかにされていません。
超人系(パラミシア)悪魔の実「オペオペの実」の能力者で、一定の範囲内の生物や物体を自在に改造することができます。
生まれ故郷のフレバンス王国で、不治の病とされる「珀鉛病」が蔓延し、ロー自身も感染しました。
フレバンス王国はパンデミックを恐れた世界政府によって滅ぼされてしまい、わずか10歳で天涯孤独の身となります。
その後、ドンキホーテファミリーに迎えられ、ファミリー総出で鍛え上げられました。
しかし、その2年後にローの名に「D」がつくことを知った、ドフラミンゴの実弟「コラソン(ドンキホーテ・ロシナンテ)」によって、ファミリーから離脱させられます。
後に、コラソンはローの「珀鉛病」を治すためにドンキホーテファミリーから「オペオペの実」を横取りする形で手に入れ、ローに与えます。
ローはその能力により、自力で病気を治すことができましたが、コラソンはドフラミンゴに殺されてしまいました。
マリンフォード頂上決戦では戦場に現れ、ジンベエやルフィを助け出したり、パンクハザード編では、海賊100名分の心臓を手土産に王下七武海に加盟するなど、なんらかの思惑を持っていると思われる行動が多くみられました。
パンクハザード編以降はルフィと海賊同盟を結び、ともにカイドウ討伐に向けて行動しています。
そして、パンクハザード編でローがこのセリフを言った相手は、海軍大佐の「たしぎ」でした。
圧倒的な力の差でローの前に倒れたたしぎですが、同じ剣を扱う戦闘スタイルもあって、「斬るならば殺せ!!」と、ローに迫ります。
しかし、ローはそれを拒否し、「弱ェ奴は死に方も選べねエ」と言い捨てます。
プライドをズタズタにされたたしぎの表情も相まって、ローの発したセリフのなかでもかなり印象的なものとなっています。
一見、たしぎの弱さだけを象徴するような発言にも見えますが、裏を返してみればたしぎを女性扱いせず、対戦相手として性差なく向き合っているものともいえます。
2人目:ドンキホーテ・ドフラミンゴ


2人目というのが、ドンキホーテ・ドフラミンゴです。
新世界「ドレスローザ」の国王およびドンキホーテ海賊団の船長でした。また王下七武海の1人でもありました。
現在麦わらの一味と行動をともにしている、ハートの海賊団船長のトラガルファー・ローは、ドフラミンゴの実弟コラソン(ドンキホーテ・ロシナンテ)を慕い、ともにドンキホーテ海賊団に属していましたが、コラソン死後に船を離れています
ドフラミンゴは、十数年前にリク王家を陥れるかたちで、ドレスローザの王位につきました。ドレスローザでは、人工悪魔の実「SMILE」を密売しており、四皇カイドウをはじめとしたあらゆる人物・国家と取引を行なっていました。
懸賞金は元3億4000万ベリーです。
超人系(パラミシア)悪魔の実「イトイトの実」の能力の持ち主で、体から糸を作り出しそれを自在に操る「糸人間」です。
天竜人の両親の元に生まれましたが、父親の考えにより家族全員で地上におりて生活することになります。天竜人を憎む民衆により拷問・迫害を受け続け、母を亡くしたことで地上の人々を、そして父親を憎むようになります。
10歳のころに父を殺害し、天竜人の元へ向かうも逆に「マリージョアの国宝を知る存在」として命を狙われ、天竜人をも憎むようになります。
その後は、ギャング「ドンキホーテファミリー」として暗躍していきますが、そののちに「オペオペの実」をめぐり、実弟であるコラソンの裏切りを受け、コラソンをも処刑しています。
ドレスローザ編では手に入れた「メラメラの実」を餌にルフィたちをおびき出しますが、ルフィに敗北し王下七武海の称号をはく奪され、インペルダウンに幽閉されています。
ドレスローザ編終盤、ルフィとドフラミンゴに操られたベラミーが対戦することになりましたが、その際にドフラミンゴは死にそうになっているベラミーを前にし、このセリフを発しました。
しかし、このセリフはローに向けられたものでもありました。
このシーンで、ローとドフラミンゴの因縁がより際立つものとなったといえます。
死にかけているベラミーを前に、実弟でローの恩人でもあるコラソンの死にざまを思い起こさせ、ローを挑発しようとしていたのでしょうか。
ローはなぜドフラミンゴと同じセリフを吐いたのか


ローは恩人の敵でもあるドフラミンゴを心底憎んでいたはずです。
それなのになぜ、ドフラミンゴに言われたこの言葉を、ロー自身が吐いたのでしょうか。
考えられる理由をいくつか挙げてみました。
- 幼少期に刷り込まれた考えのため
- 考え方としては間違っていないと思っているため
- コラソンの無念を忘れないため
本来であれば、恩人を殺され、殺したいほど憎んでいるはずのドフラミンゴの口癖など、改めて発したいとは思わないはずです。
しかし、ローはたしぎに向かって一言一句異なることなく、同じセリフを吐き捨てました。
戦闘におけるいろはをすべてドフラミンゴファミリーで学んできたローですから、ドフラミンゴの考え方にある程度染まっていることも考えられます。
また、白鉛病でなんの罪もなく次々と殺されていく家族や友人、街の人を見てきた壮絶な経験から、ドフラミンゴのこの言葉に深く共感したということもあるかもしれません。
さらには、命の恩人であるコラソンですら、その力の差によってドフラミンゴに殺されてしまっていますから、彼の死への怒りも込められているのかもしれませんね。

まとめ
いかがでしたでしょうか。
同じセリフを発したというだけでも、ローとドフラミンゴの過去や因縁、そしてその考えなど、いろいろな考え方ができますね。
ワンピースは多くのキャラクターが登場しながらも、どのキャラクターも魅力的で考えさせられるようなセリフやエピソードが多々あります。
今後の展開も楽しみです。