今回のテーマは「シルバーズ・レイリー」についてです。
ワンピースでルフィが大きく成長するために必要不可欠な存在だといえる、レイリーですが、実は作中では3巻という早い段階で登場していたのを知っていましたか?
今回はそんなレイリーの初登場シーンについて、ご紹介します。
シルバーズ・レイリーとは?



ワンピース 51巻 第500話
ロジャー海賊団 元副船長です。
悪魔の実の能力者は有していませんが、覇王色・武装色・見聞色すべての覇気を会得しています。
また航海術をはじめ、あらゆる知識・技術において長けているようで、物語のキーパーソンであることは間違いないといえます。
シャボンティ諸島では、麦わらの一味をシャボンコーティングし、また海軍大将 黄猿を足止めしたことで、ルフィらの魚人島行きにあたり重要な役割を担いました。
頂上決戦編では、再びルフィの元へ現れ、麦わらの一味全員への2年の修業期間を提案し、自身はルフィへ覇気の会得を中心とした修業をつけます。その結果、ルフィは覇気を会得し、より強い存在へとなりえました。
また、ロジャーと共に行動していたからこそ、「ラフテル」「空白の100年」「ワンピース」についても一番よく知っている人物といえますが、その口から多くが語られることはありませんでした。

ワンピース 52巻 第506話
その後、レイリーはしばらく登場していませんが、再登場することは間違いないでしょう。
可能性としては、物語の最終局面や、ロックス海賊団元メンバーとのうわさがあるシャッキー(シャクヤク)絡みのシーンが高いのではないでしょうか。
レイリーの初登場は3巻?


ワンピースの3巻では以下の様なエピソードが展開されていました。
- ナミとの出会い
- バギーとの出会い・対決
- ガイモンとの出会い
- ウソップとの出会い
登場した海賊といえば、バギー海賊団やキャプテン・クロ率いるクロネコ海賊団ですが、そこにレイリーが混じっていたということでしょうか…?
調べてみると、レイリーが初登場していたのは「バギーの回想シーン」であることがわかりました。
それがこちらです。

ワンピース 3巻 第19話

ワンピース 3巻 第19話
覚えていますでしょうか?ルフィの麦わら帽子に見覚えを感じたバギーが、シャンクスとの関係性を語ったシーンです。
ここでは当時見習いったシャンクスとバギーが「南極と北極どちらが寒いか」で揉めていますが、それを仲裁した人物が、なんとレイリーだったのです。
作中ではこの人物がレイリーであるかについては明確に表現されていませんが、SBSでそれらの質問がなされたようです。
49巻SBS
シャンクスが元ロジャー海賊団の船員だったことが判明したのち、49巻のSBSでは以下のような質問が読者から投げかけられました。
「シャンクスがロジャーの船に乗っていたということは、バギーとシャンクスの喧嘩を仲裁したのは船長?それとも幹部?」
※船長であるはずのゴール・D・ロジャーの風貌は第1巻から明らかにされていますから、読者の「船長」という質問の意図としては例えばロジャー海賊団がいくつかの船で動いていて、「二人が乗っていた船の船長(何番船船長みたいな)」、もしくは「ロジャー海賊団になる前の船の船長」を指しているのだと思われます。
確かに、第3巻の該当シーンだけでは船長に怒られているようにも見えますね。
それに対する作者の回答は以下のようなものとなっています。
「二人を怒っていた人は副船長です。当時からこの設定は決まっていたので、間違ってもこの人を船長と呼ばない様にと、アニメスタッフにも念を押してありました。」
つまり、「ロジャー海賊団副船長=シルバーズ・レイリー」ということになります。本来ならば2人の喧嘩を仲裁するのは船長であってもおかしくはありませんが、あえて副船長という立場のレイリーを登場させたのには2つの思惑を感じます。
- 2人がロジャー海賊団の船員だったことをこの時点では隠しておきたかった
- レイリーの登場は決まっていたので伏線として登場させたかった
ロジャー海賊団の船員だったことを隠しておきたかっただけならば、もっと2人に近い年齢の先輩などにこの役割を担わせればよかったわけですから、きっとすでにレイリーの登場や役割も決まっていたのかもしれませんね。
53巻SBS
53巻のSBSでは、シルバーズ・レイリーが本編に登場したこともあり、喧嘩を仲裁した人物がレイリーだったのか?という質問が多数よせらたことが明らかにされています。
SBSに掲載された読者からの投稿は以下のようなものでした。
「第19話のバギーの回想シーンに、まだ若いレイリーを見付けました。」
それに対する作者の回答が以下となります。
「昔SBSでこの人は船の副船長だと説明した事がありましたが、―という事はつまり、海賊王の右腕、シルバーズ・レイリーその人です!」
この回答により、3巻に登場した「喧嘩を仲裁した人物」がレイリーであることが明確になりました。
アニメスタッフへの指示は重要な伏線?


今回のテーマで個人的に気になったのが、作者がアニメスタッフに指示したという内容です。
3巻の喧嘩の仲裁シーンにおいて、作者は「間違っても船長と呼ばないように」と念押ししたといっています。
放送当時、まだ2人がロジャー海賊団の船員であったこともわかっておらず、シルバーズ・レイリーも登場していませんので、至極当たり前の指示であったと思われます。
つまり、作者がアニメスタッフに念押しする内容というのは、作中での大きな伏線であることが多いのではないでしょうか。
以前当ブログでご紹介したキャラクターの「ありがとう」のこだわりについては、アニメ版で「サンキュ」とセリフが書き換えられても「あくまで個人的なこだわりだから」と気にしていない様子でしたから、アニメスタッフへの念押しというのはかなり重要な事項であるのではないかと考えられます。
そこで気になるのが、新作映画「ワンピース スタンピード」での設定です。

映画「ワンピース スタンピード」
映画の特典として配られた「巻壱萬八百九」では、ラフテルから戻るロジャー海賊団の船の様子のラフに「影でもバギーを描かないこと」と注意書きがあったのです。
これは一体なにを意図しているのでしょうか。考えられる理由は2つあります。
- バギーが「ロジャーの残した宝」の正体を知っていては困る
- バギーはラフテルに上陸したメンバーに入っていない
ラフテルについて上陸した可能性が高いのは、現在「ロジャー」「レイリー」「おでん」この3名のみです。映画ではそのほかにもラフテルに上陸したと思われるクルーが複数名いることを匂わせていますが、「イヌアラシ」「ネコマムシ」などは上陸していないと明言しています。
一体彼等はなぜ上陸しなかったのでしょうか。
そして、なぜ「バギーだけ」描かないようにと言われていたのでしょうか。シャンクスは描かれていても問題なかったのでしょうか。
これが、映画の内容にかかわるためなのか、本編とも大きく関わるための指示なのか、気になるところですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
レイリーの登場について3巻から練られていたというのは驚きですね。
そして、気になるバギーについてのアニメスタッフへの指示は、レイリーの時と同様、重要な伏線となっているのでしょうか。