今回は背中にモコモ公国が築かれている巨大な象、「象主(ズニーシャ)」についてです。
象主は1000年もの間、海を歩み続けてきましたが、それはある命令によるものでした。
その命令を出したのは誰なのか、そしてそのきっかけとなった象主が起こした大罪とは、いったいなんなのでしょうか。
象主(ズニーシャ)とは?


1000年以上生き続けている巨大な象です。
偉大なる航路(グランドライン)の新世界に存在し、「ゾウ」と呼ばれ島として扱われています。
島といっても、生き物のため記録指針(ログポーズ)がゾウを指すことはなく、さらには象主自身が動き回るため、本来であれば到達困難な「幻の島」とされます。
また、その背中にはモコモ公国が築かれ、ミンク族が住んでいます。
動物のような顔と体をもちながら人間と同じような生活をする、いわば半獣人です。様々な種族がおり、いずれも全身が毛におおわれていることが特徴です。
また、「生まれながらの戦闘種族」とされており、赤子ですら戦えるといわれています。
特徴としては、「エレクトロ」というスタンガンのように電流を流す能力を持ち、また満月をみることにより、「月の獅子(スーロン)」に変身することができます。
変身後は見た目の変化だけではなく、身体能力が大きく向上、さらには凶暴性が増し、自我を失うほど暴れまわります。訓練により制御できた場合はその限りではありませんが、制御できない場合、暴れ疲れて死んでしまうとまで言われています。
ゾウ(象主)の上にモコモ公国を築き、多くのミンク族がそこで暮らしていましたが、ワノ国の「雷ぞう」を探しに来た、カイドウの部下「ジャック」によって国を壊滅状態にまで追い込まれてしまいました。
国王は昼と夜で分かれており、昼は「イヌアラシ」夜は「ネコマムシ」が担っています。
象主は生き物であり、本来ならばチョッパーとも意思疎通がとれるはずです。しかし、象主の声はチョッパーには届いていない様子でした。
また、半獣人であるミンク族にもその声は届いていない様子でした。つまり、象主は生き物でありながら、そのほかの生き物とは何かが異なる存在であることがわかります。
個人的には、しらほし姫が古代兵器「ポセイドン」として超巨大海王類を率いて、箱舟ノアを運び出したように、象主もなんらかの果たすべき役割を持っているのではないかと考えています。
そのため、象主にも、超巨大海王類にとってのしらほし姫のような「指示者」もしくは「主」がいるのではないでしょうか。
1000年も歩かせている命令とは?


ジャックが象主を倒そうと、その足を海から攻撃し続けた際、象主はただ耐えるのみでした。生き物であり、ジャックよりもはるかに巨体であるにも関わらず、なぜ反撃をしないのかと思われていたところ、モモの助にゾウが語り掛けます。
その内容は以下のとおりです。
- 大昔に罪を犯した
- そのため今は歩くことしか許されていない
- 許可があれば攻撃することができる
そして、モモの助が命令を許可すると、なんとその一撃でジャックを打破してしまいます。
つまり、象主はジャックを意図も簡単に倒すができる力を持ち、自身に危険が及んでいる状況下でも、1000年以上に命じられたことを守るため、ひたすら耐えていたのです。
そして、その行動を許可できるのは「モモの助」ただ一人だったのです。
ゴール・D・ロジャー、光月おでん、ルフィ、はその声が聞こえるも反対に言葉をかけることはできなかったようです。
最初は、光月家だからこその能力かと思っていましたが、父親である光月おでんはその声が聞こえるも、発した言葉が通じてはいなかったことがわかり、しらほし姫のように「その一族にまれに生まれる特殊な人物」であることを予感させます。
しらほし姫の場合、その前のポセイドンと呼ばれた人魚姫は800年以上前に存在していたとされています。あくまで現在作中で判明しているだけで、もしかすると他にも存在はしていたかもしれませんが。
また、これまでの流れから言うと、ルフィもこれからなんらかの特殊な生物と意思疎通を図れるようになるはずです。しらほし姫は海王類、モモの助は象主ときて、ルフィは一体どのようなものと意思疎通ができるようになるのでしょうか。そして、それはかつてゴール・D・ロジャーも意志の疎通を図ったものなのでしょうか。
個人的には、それは「馬」ではないかとも考えています。
実は、象主にはモデルがあり、その名も「宇宙象」。そしてその象が描かれている絵には、同じように足の長い馬が描かれています。
しかし、安直な推測を嫌う傾向にある尾田先生ですから、あえて馬は避けるかもしれませんね。陸・海ときているので、空…鳥なんていうのもありえるでしょう。
命令したのは誰?過去の大罪とは?


象主に命令を出した人物で、最有力候補といわれているのが「イム様」です。謎多き人物ですが、その目の特徴が象主と似ていることからそう言われているようです。
しかし、命令を出したのがイム様である場合、そのイム様が生きている中、象主が攻撃をしてしまうと、歩く以外なにもしてはならないという命令に背くことになってしまうのではないでしょうか。
そうなると、以下の3つの説が考えられます。
- 命令したのはイム様だがモモの助も同じ立場にある
- 命令したのは1000年以上前の光月一族
- 象主に声が届くものであれば誰でも命令できる
イム様と象主の目について、それぞれの目がかなり特徴的かつ印象的に描かれていることから、なんらかの関係性を感じさせます。
そのため、「命令をしたのはイム様だが、モモの助もその命令を上書きできる立場にある」というのは可能性がかなり高いのではないでしょうか。
もしくは、イム様は関係なく、先代のポセイドンとおなじ時代に存在した光月一族の先祖で、モモの助と同じように象主と意思疎通ができる者や、象に声が届くまた別の者が命令したのかもしれません。現に、モコモ公国と光月一族は光月おでんが訪れるより前から兄弟分とまで言われるほどの接点があったようです。
それでは、象主はなぜそのような命令を出されてしまったのでしょうか。その命令を出されてしまうきっかけの「罪」とは一体なんなのでしょうか。
個人的には、象主は意図せずその罪を犯してしまったものではないかと考えています。
極悪非道がゆえの罪であるのならば、もっとひどい処罰があったはずです。ある程度の象主の事情などを踏まえ、「歩け、なにもするな」と赦しにも似た罰をあたえたのではないでしょうか。
そして、その罪とは、戦闘における不可抗力などで元々のモコモ公国のあった土地を破壊し、ダメにしてしまった…というものではないでしょうか。
それにより、象主はモコモ公国を背に背負い、海をさまようことでモコモ公国を外敵から守り、罪を償っていたということも、十分にありえると思います。
象主がわざわざ海水を吸い上げ、背中に組み上げるのも、背中にモコモ公国の住人がいて、彼らを生かすために必要だと分かっての行動なのではないでしょうか。
勝手に住み着いているのであれば、そこまでする必要はありません。(ただ単に水浴びかもしれませんが)
まとめ
いかがでしょうか。
象主と意思疎通が図れたモモの助ですが、モコモ公国を救っただけで、あっさり別れてしまいましたね。
かなり重要な要素を含んでいそうな象主ですが、今後の登場はあるのでしょうか。
そして、その謎は明らかにされるのでしょうか。
今後の展開が楽しみですね。